1 知事の政治姿勢について 2 県民の暮らしと福祉、営業を守る課題について 3 PFAS(有機フッ素化合物)について 4 高校教育改革について 5 農業試験場跡地利用について
副議長(河野亨君)河合喜代さん。 〔河合喜代さん登壇〕(拍手) 河合喜代さん 日本共産党の河合喜代です。通告に従い、一般質問いたします。 質問の第一は、知事の政治姿勢についてです。 第一に、高市政権による改憲策動についてです。 今年二月の突然の総選挙で、衆議院では改憲勢力が三分の二を占め、高市総理は改憲への意欲を強め、憲法に緊急事態条項を書き込む案を提示し、憲法審査会で審議されています。緊急事態発生への対応について、二つの場合が想定されています。 一つは、国会機能の維持ができなくなる場合で、内閣が法律と同じ効力を持つ緊急政令を制定し、緊急財政処分として予算を執行できるとしています。二つは、広範な地域で長期に国政選挙ができなくなる場合で、内閣が国会の承認を得て議員の任期を延長できるとしています。 緊急政令や緊急財政処分の規定は、内閣に権限を集中させ、国民の基本的人権の制限を可能にします。国会議員の任期延長は、国民の参政権を停止し、時の政権が国会の多数を維持し続けるためのものです。いずれも歴史の教訓に逆行します。 参院憲法審査会で六月十日開かれた参考人聴取では、長谷部恭男早稲田大学教授が、選挙を経ないで衆院議員とするのは異常だ、政権の居座りを認めることになり、本末転倒になる疑いを抱かざるを得ないとして、必要ないと指摘しています。 憲法に緊急事態条項を書き込むことについて、知事はどのような見解をお持ちですか、お尋ねします。 第二は、戦争する国家づくりについてです。 高市政権は、今年度の防衛予算を前年度五・三兆円から九兆円へと一・五倍にしました。 三木武夫元首相は一九七六年、平和国家の在り方として、防衛予算は国民総生産(GNP)の一%以内にとどめると閣議決定をいたしましたが、今、高市政権はアメリカの要求に従って、これをなきものとし、二%、そして三・五%へと拡大しようとしています。 同時に、国家・地方公務員の職務専念義務の免除と兼業許可に特例を設け、予備自衛官等への任用を拡大する予備自衛官等兼業特例法が十日、参議院で可決、成立させられました。 予備自衛官を兼業する公務員が自衛隊の招集命令に応じる際、任命権者からの許可を不要とし、職務専念義務も免除するものです。公務の上に予備自衛官としての任務を置き、軍事的要請を含む自衛隊の都合にあらゆる公務を従わせるものです。このような軍事優先の論理を公務の現場に持ち込むことは許されません。 公務労働者は住民の命と安全、暮らしを守ることを本務とする存在であり、兼業する場合には本務に支障のないよう任命権者がその都度判断し、許可することは現行法上当然です。 この特例法の目的は、戦時を想定したもので、到底、許せないものです。こうした動きを、県民の命と暮らし、なりわいを預かる地方自治体の長として、どのように受け止めていますか。率直な思いを県民に明らかにしてください。 質問の第二は、県民の暮らしと福祉、営業を守る課題についてです。 米国とイスラエルによる無法なイランへの軍事攻撃から四か月余り、ようやく米国とイランとの間で戦闘終結に向けた覚書が締結されました。我が党も歓迎するものですが、まだまだ安心はできません。今後、ホルムズ海峡の封鎖が解けても、イラン戦争が引き起こした物価高騰や物資不足がすぐに解消することはありません。 私たち共産党県議団も中小企業、零細業者などから実態を聞き取り調査してきました。 この中では、「包装資材の値上げが相次ぎ、経営状況が悪化している」「ビニール・ポリ製品の注文に制限がかかってきている」「原油価格が高止まりし、賃上げに波及する状況には至っていない。ガソリン価格も落ち着きを欠き、卸売業にとって厳しい事態からの脱却は困難」「公共工事を請負契約したものの、石油由来を原材料とする資材の入手めどが立たない」などの声を聞いてきました。 また、介護事業所からも、「今年度の処遇改善加算により介護職員の賃上げに使われることとなるが、額としては多くないため、物価上昇や世界情勢の影響による原材料費、エネルギー価格の高騰分に追いついていない」という声が寄せられています。 資料一のとおり、県中小企業団体中央会が毎月、まとめている景況調査の四月期の総評には、「四月は、深刻な人手不足や物価高に加え、多くの業種において緊迫する中東情勢の影響が生じてきていることから、景況感は大きく悪化した」と記しています。 県が設置した特別相談窓口にも、資金繰りや原材料調達に関する相談が五月末時点で百六十一件も寄せられています。 こうした状況下、知事は六月十五日の議案説明で、県内経済については、緩やかに回復しており、中東情勢が県内の生産活動に及ぼす影響は限定的なものにとどまる見通しという認識を示されました。今議会に提案された補正予算も総額約八十六億円のうち、物価高対策は僅か一割の九億円にとどまっています。 二○二六年度当初予算には、物価高・賃上げ対策として、三十一事業、総額九十億円が計上されていますが、予算編成後に勃発したイラン戦争がもたらした物価高騰と物資不足による悪影響は、当然想定されていません。 そのため、少なくない都道府県は、六月補正予算案に原材料の供給不足や物資高騰の影響を受ける中小事業者や農林漁業者を支援するための施策を盛り込んでいます。知事は、当初予算に計上した物価高・賃上げ対策で、今日の事態に十二分に対応できるとお考えなのでしょうか、見解を伺います。 共産党県議団は、五月二十八日、県に対し、五分野二十一項目にわたるイラン戦争による物価高騰・資材不足から県民の暮らしと営業を守るための緊急対策を求める申入れを行いました。 このうち、特に緊急・重要な施策として、一、医療資材、医療用消耗品の高騰と調達困難、燃料費増などへの対策を講じる、二、介護用資材の高騰、供給不足などの実態を把握し、具体的な支援を行う、三、訪問介護事業への影響を把握し、事業継続へ具体的支援を実施する、四、原油や原材料の価格高騰によるコストの上昇や、借入金利の上昇に苦しむ中小企業に対する資金繰り支援を実施する、五、無担保、無利子、かつ事後に業績が回復しない場合の債務減額や免除を含む特別融資制度を創設する、六、コロナ禍で実施された持続化給付金の実施を国に求める、七、休業を余儀なくされる中小企業に対する休業補償、燃料費、光熱費、家賃やリース料などの固定費への補助、税、社会保険料の支払い猶予などに緊急支援を行う、八、肥料、燃料、配合飼料の価格高騰や農業用ビニールの供給不足への対策を講じることを要請しました。この八項目の早急な具体化は急務です。この要請に対して、どう対応されるのか、答弁を求めます。 また、物価高騰は県民の暮らしにも打撃を与えています。国に対し、消費税五%への引下げ、生活保護費や児童扶養手当などの福祉給付と年金の臨時改定、コロナ禍に実施した低所得者向けの特例貸付けの実施を求めるとともに、県独自の給付金制度の創設も検討できませんか、お尋ねします。 質問の第三は、PFAS(有機フッ素化合物)についてです。 PFASは水や油をはじき、熱に強いため、フライパン、消火剤、半導体の製造、エアコンの冷媒──空気中の熱を取り除く、など広範に使われています。自然界でほとんど分解されず、永遠の化学物質とも呼ばれていますが、体内に長く蓄積することから、世界的に大きな環境問題となっています。 人への有害影響として、免疫力の低下やコレステロール上昇、乳がんや腎臓がんのリスク増加などが指摘され、欧米などでは厳しい規制が行われています。欧州連合(EU)では、一万種類以上あると言われるPFASを規制する動きが出ています。 一方、日本国内の規制は、PFASのうち、ストックホルム条約で製造、使用が禁止されているPFOSとPFOA、PFHxSだけで、対応の遅れが大変際立っています。 二○二四年十一月二十九日に環境省水・大気環境局環境管理課長から都道府県に発出された、PFOS及びPFOAに関する対応の手引き(第二版)の送付等についてには、継続的な環境モニタリングの実施、PFOS等の水質測定結果の報告等については、排出源となり得る施設が立地している地域や、過去に指針値(暫定)を超える値でPFOS等が検出された地域などにおける調査の充実を検討いただくとともに、測定計画に基づかず、貴都道府県が独自に行った測定結果についても、できる限り報告いただきたい旨依頼していると記されています。 県が昨年度実施した検査では、いずれもナノグラム・パー・リットルの単位で、河川では綾羅木川で六、土穂石川で五・五、地下水では岩国市で十、山口市で十八、美祢市で三十五、萩市二十二、下関市十八が検出されています。この要因をどう分析されているのか伺います。 また、岩国市の民間団体、瀬戸内ネットが二○二四年十月から半年ごとに岩国基地周辺の遊水池で行っている調査では、資料二のとおり、指針値を超える値が検出されています。県としても、この地点での調査も検討すべきではありませんか、見解を求めます。 そうした中で、国は四月から水道水の水質基準項目にPFOSとPFOAを追加し、五十ナノグラム・パー・リットルを基準値と決めました。 県内市町が実施している上水道、簡易水道での水質調査でも、基準値以下ですが、PFOSとPFOAが検出されています。県はどのように認識し、どのような対処を行っているのか、伺います。 国の指針値や基準値は、あくまで最低の基準であり、自治体がその基準を上回る対策や取組をすることは否定していません。アメリカの飲料水の規制値四ナノグラム・パー・リットルを県独自の指針値として、超過した場合は、排出源の調査を実施すべきと考えますが、伺います。 質問の第四は、高校教育改革についてです。 今回の高校教育改革は、家庭や学校現場からの要求ではなく、国会で十分な審議もないまま、昨年度の補正予算に三千億円という過去にない大きな金額を盛り込むなど、高市政権がトップダウンで下ろしてきた異様なものです。 各都道府県は、国の示すグランドデザインを踏まえた高等学校教育改革実行計画を策定し、デザインの示す三つの高校改革の方向性を踏まえて、拠点校を最大四校指定し、そこに予算を集中投下するという形です。こんなことをすれば、今以上に学校間に格差と差別をもたらすのではありませんか、お尋ねします。 方向性の一つに、理数系人材の育成支援を挙げています。理数系人材が足りなさそうだから理数系人材の高校をという発想は、高校生を青年期を生きる丸ごとの人間として見ない、危ういものです。これは、教育を政治や経済に従属させるものではないでしょうか、見解を伺います。 高校教育を、今以上に、企業のための狭い人材育成に押し込めることになるのではないかとの懸念を強く抱いています。この点を教育委員会はどのようにお考えですか、お尋ねします。 教育基本法に示された教育の目的は、人格の完成であって、企業に都合のよい人材育成ではないのではありませんか。今回の高校教育改革は、その観点からすれば、大変な問題をはらんでいるのではありませんか、見解を求めます。 質問の第五は、農業試験場跡地利用についてです。 先日の検討協議会で、基盤整備基準が示されました。相変わらず、概要説明の後の意見交換の前に私たち傍聴者は締め出されました。一体どんな協議をしているのか、県民に公開できない、どんな重大な話合いをしているのだろうかと思いながら会場を出ました。そこで、協議内容の概要を明らかにしてください。できない場合は、その理由を示してください。また、今後の検討協議会においては、意見交換の場も傍聴可能とすべきですが、伺います。 土地利用についてお聞きします。資料三のとおり、東側エリアの六・七ヘクタールは、盛土はせず、現況の高さのままで大内地域交流センターと駐車場、グラウンドの整備となっています。それ以外の土地は、見込みで構いませんので、何ヘクタールありますか、また、そこは民間活用の対象ですか、お尋ねします。 次に、参考資料には西側エリアの面積は十二ヘクタールで、周辺道路高から二メートル程度盛土し、民間施設用地を整備すると示されています。資料には、盛土前は農地エリアの暫定利用を図るとあり、盛土を前提としています。 また、調整池は敷地北西側に整備し、既設水路を活用した仁保川への放流路の新規確保を検討する、調整池の面積規模は、盛土高や放流路敷高などと水深との関係を今後詳細に検討し、決定するとあります。参考資料には、調整池容量計算があり、一・七万から二万立米の容量が必要になると計算されると書かれています。この西側エリアは、全面がハザードマップで約〇・五メートルから約三メートルの浸水想定区域ですが、この調整池によって想定浸水深は何メートルになると想定されていますか、伺います。 十二ヘクタールの西側エリアは盛土して整地し、調整池を整備する、ここまでやって初めて企業が安心して進出しようかということになるかと思います。これら基盤整備は県と市の二者でやるのですか。事業費は幾らと見込んでいますか。 今年度と来年度の西側の事業スケジュールは、基盤整備を前提とした利活用の検討となっています。企業は基盤整備を前提として参入の可否を検討します。おおよそでも事業規模を県議会に示す必要があると思います。お伺いし、一回目の質問とします。(拍手) 副議長(河野亨君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)河合議員の御質問のうち、私からは、憲法改正についてのお尋ねにお答えします。 憲法改正の必要性やその具体的な内容は、国会での審議や国民的な議論と理解の深まりの中で定まっていくものであり、見解を述べることは差し控えるべきものと考えています。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(河野亨君)大熊総務部長。 〔総務部長 大熊智美さん登壇〕 総務部長(大熊智美さん)予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律、いわゆる予備自衛官等兼業特例法についてのお尋ねにお答えします。 この法律は、予備自衛官等の継続的かつ安定的な確保に資するよう、予備自衛官等が招集に応じるための環境を整備すること等を目的として、国家公務員及び地方公務員が兼業を行う場合における法律上の特例措置を講ずるものとされています。 これまで、公務員は、予備自衛官等に任用等されるときと、招集に応じるときに任命権者の許可等が必要でしたが、今後は、任用等のときに、招集に応じることを含めて任命権者の承認を受けることができ、当該承認を受けた職員が勤務時間中に招集に応じる場合、職務専念義務が免除されることとなります。 もとより、予備自衛官等に応募することは、個人の自由意思に基づくものであり、また、承認の権限は今後も任命権者にあることから、自衛隊の都合にあらゆる公務を従わせるものである等の御指摘は当たらないと考えています。 県としては、今後、国において示される国家公務員の承認の基準や手続等を踏まえ、適切に対応してまいります。 次に、中東情勢による物価高等への対処と、緊急対策を求める申入れへの対応についてのお尋ねにまとめてお答えします。 物価高対策については、これまでも国と地方が一体となって累次にわたる支援を行ってきたところであり、特に、今年度当初予算においては、国の重点支援地方交付金を最大限活用し、中小企業の賃上げや県民生活・事業者への支援を集中的に行うため、約九十億円の予算を措置しています。 また、緊急対策を求める申入れへの対応については、これまでも中東情勢等に関する相談窓口の設置や県制度融資による金融支援などに取り組むとともに、関係団体等を通じて、中小企業や医療・介護事業者などの状況把握に努めているところです。 県としては、当初予算による物価高・賃上げの集中的な支援やこのたびの補正予算による支援策を、早期かつ着実に執行することで、中東情勢の影響を含めた物価高等の負担軽減を図るとともに、今後も引き続き、県内産業の状況、国の対応等を注視し、必要な対策を適時適切に講じていく考えです。 副議長(河野亨君)石丸健康福祉部長。 〔健康福祉部長 石丸泰隆君登壇〕 健康福祉部長(石丸泰隆君)物価高騰による県民の暮らしへの打撃に対する対応についての二点のお尋ねにまとめてお答えします。 お示しの消費税率の引下げや、福祉給付と年金の臨時改定、特例貸付けの実施については、いずれも国の責任において十分な議論の下、制度設計されるべきものです。 このため、国への要望や、県独自の給付金制度の創設は考えておりません。 副議長(河野亨君)山本環境生活部長。 〔環境生活部長 山本毅君登壇〕 環境生活部長(山本毅君)PFASについての数点のお尋ねにお答えします。 まず、県が昨年度実施した検査で、PFOS等が検出された要因をどう分析されているのかとのお尋ねです。 過去に使用されたPFOS等のうち、何らかの原因で環境中に流出・拡散し、残留したものが、調査地点の河川や地下水で検出されたものと考えています。 なお、お示しの調査地点は、いずれも国の指針値以下となっています。 次に、岩国基地周辺の遊水池で指針値を超える値が検出されており、県もこの地点での調査を検討すべきとのお尋ねです。 PFOS等の調査地点は、国の選定要領に基づき、河川や海域等において、排出源となり得る施設の下流部にある環境基準点を選定するよう示されており、それ以外の地点で調査を行うことは考えていません。 なお、昨年度、お示しの岩国基地周辺の遊水池の下流にある海域の環境基準点において調査を行い、指針値以下であることを確認しています。 次に、県内市町の水道で基準値以下のPFOS等が検出されたことについての県の認識と対処についてのお尋ねです。 県内の水道の幾つかにおいて、基準値以下のPFOS等が検出されたことは承知していますが、いずれの場合も、国が飲用に適する水として定めた基準に適合しており、特段の対処は考えていません。 次に、アメリカの飲用水の規制値を県独自の指針値とし、超過した場合には、排出源の調査を実施すべきとのお尋ねです。 国の指針値等は、令和七年の中央環境審議会が最新の科学的知見や国内外の動向も踏まえ行った答申に基づき設定されたものであり、県独自に指針値等を定めることは考えていません。 副議長(河野亨君)藤井総合企画部長。 〔総合企画部長 藤井将志君登壇〕 総合企画部長(藤井将志君)農業試験場跡地利用についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、検討協議会についてです。 検討協議会における意見交換については、検討段階にある内容が含まれることから、その概要について公表することは考えていません。 また、今後の検討協議会における意見交換の場についても、検討段階にある内容などについて率直な議論を行う必要があり、傍聴可能とする考えはありません。 次に、東側エリアの土地利用についてです。 東側エリアでは、地域交流センターの整備や既存のグラウンドの活用など、公的な利活用を図るとともに、民間による利活用も視野に入れて検討を進めていますが、具体的な内容や面積等は未定です。 次に、西側エリアにおける、整備後の想定浸水深、基盤整備の実施主体及び事業費についてです。 西側エリアについては、具体的な利活用が決まっておらず、盛土の有無など基盤整備の内容が未定であり、現時点でお答えすることはできません。 副議長(河野亨君)根ケ山副教育長。 〔副教育長 根ケ山耕平君登壇〕 副教育長(根ケ山耕平君)高校教育改革についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、今回の高校教育改革は、学校間に格差と差別をもたらすのではないかについてです。 本県では、拠点校において、基金を活用して先導的な学びの在り方を先行して構築し、その取組や成果を、全ての県立高校に普及しようとしていることから、学校間に格差と差別をもたらすものとは考えていません。 次に、理数系人材の育成支援により、教育を政治や経済に従属させるものではないかについてです。 理数系人材の育成支援の目的は、社会が大きく変化する中で、生徒の将来の活躍に向けて、理数的素養を基盤とし、AIに代替されない力を身につけさせることと示されており、御指摘は当たらないと考えています。 次に、高校教育を、企業のための狭い人材育成に押し込めることになるのではないかについてです。 今回の高校教育改革は、生徒の主体的な社会参画を促し、一人一人の可能性を広げ能力を伸ばすことを目指すものであると考えています。 次に、企業に都合のよい人材育成であり、問題をはらんでいるのではないかについてです。 今回の高校教育改革においては、生徒の主体性を育み、生徒が自らの人生を切り開くことができるようにするため、生徒を主語にした教育を進めることとされており、御指摘は当たらないと考えています。 副議長(河野亨君)河合喜代さん。 〔河合喜代さん登壇〕(拍手) 河合喜代さん 再質問いたします。 今日六月二十三日は、あの大戦で沖縄県民の四人に一人が犠牲となった沖縄慰霊の日です。緊急事態条項ができれば、国会を開かずとも、内閣によって国民の人権を制限する法律をつくれる。同じ国会議員が選挙の審判を受けずに居座り続けられる。独裁を可能とする制度をつくることになります。戦争を遂行するには異論を認めない、そうした体制が必要だというのが歴史です。これが歴史の教訓です。国旗損壊罪、スパイ防止法もそれに連なるものです。歴史に学べば、こんな危険な条項はつくってはならないと思います。 知事がこうした平和の立場を発することは、百二十五万三千人の県民の平和な暮らしを守るために大切なことと思いますが、知事の見解をもう一度お聞きいたします。 予備自衛官の問題です。そもそも今回の法改正前の法律が任命権者の許可を必要としていたのはなぜですか。改めてお聞きいたします。 公務員が平和憲法の下で住民の命と暮らしを守ることを本務とし、兼業は本務に支障のないことが大前提とされているのに、予備自衛官等のみ特例で任命権者の許可を不要とすることは、憲法が規定する公務の上に予備自衛官としての任務を置き、国家による下令、命令に事実上、自治体を従わせるものではありませんか。 戦前の都道府県知事は、内務省から派遣される官僚が任命されて、いわゆる官選知事でした。戦前、戦中と国の方針に逆らうことは許されず、国家による戦争遂行に協力させられました。その教訓から戦後の憲法には、地方自治体は国から独立し、対等な関係であることが明確にされました。 今回の改正は、こうした法の趣旨に反し、また同じ歴史の過ちを繰り返す危険をはらんでいるのではありませんか。そんなときに地方自治体の長が黙っていてよいのでしょうか。傍観者になってはならないと思います。改めてお聞きします。 物価対策ですけれども、当初予算で対策を打っているということは承知しています。労務単価も新たなものになっていました。しかし、今年度予算の編成作業は二月初旬に終わっています。イラン戦争の影響はその後です。 今月五日の日経新聞の社説には、自助努力だけでは持ちこたえられない、資金繰りや価格転嫁に苦しむ企業への支援も検討すべきだろうと発表しています。 山口市内の業者からは、最近でも先が見通せないので見積書が書けず、仕事が取れない、かつてのオイルショックやコロナ禍以上の異質かつ深刻な影響を中小業者に与えている、個人の経営努力だけでは困難を打開できない、こうした声が上がっています。特に中小零細自営業者は備蓄も資金も小さい、人材も少ない、本当に厳しい状況です。 県への相談でも、介護現場では物価高騰でサービス利用者が減少し、倒産する事業所が出ているとの事案も紹介されていました。現場によっては、九月の補正予算まで待てない状況があると思います。必要な対策について、柔軟に対応することが必要と思いますが、補正予算には予備費もありませんでした。 鳥取県は物価高騰等緊急対応調整金三億円が積まれています。緊急に必要な場合の対応策、どのように考えておられるのか、お聞きいたします。 それから、PFAS(有機フッ素化合物)です。 手引きには、排出源となり得る施設が立地している地域や、過去に指針値を超える値でPFOS等が検出された地域などにおける調査の充実を検討していただくとともにとあります。 それで、瀬戸内ネットが調査したところの近くを、周辺でやったと。岩国基地が排出源とみなされて、その周辺でやったが、それを下回ったと。なぜ同じ場所でやらないんですか。やらない理由はあるんですか。この点についてお聞きいたします。 同じところでやれば、住民は安心ができるんです。個人がやったもの、私的にやったものというだけで、そのままにされるのは問題ではないでしょうか。 水道水については、これちょっと委員会でまたやります。 農業試験場についてですけれども、──委員会できないね、水道水──協議内容のことについては明らかにできないと。そして、何もかもが明らかにできていない。分からないんです。西側十二ヘクタールプラスアルファは、いよいよ基盤整備がされ、上物を造ることになります。二〇二八年度以降、事業者の公募を始めることになっています。現在はまだゾーニングがされただけで、何ができるのか決まっていません。企業からの具体的な提案をこれから募集するとのことです。 しかし、この方法では、企業からの提案を受け、入札で決まれば、その提案されたものを造ることになります。何を造るのか。どの段階で県民に知らされるのですか。そのときに県民がその提案に意見を出すことは保障されていますか、お聞きします。 それから、今回知事は、県立医療センターの建て替え計画、大幅に見直しを発表されました。説明の中で、病院建設事業については、昨今の建設コストの上昇を踏まえ、今後の設計の中で改めて積算していくと説明されています。 農業試験場跡地は西側だけでも十二ヘクタール、東京ドーム二個分以上です。何をするにも膨大な費用がかかると思われます。建設単価はこの五年で三割高、直近一年だけでも一割高となっています。この計画は、県民にとって緊急性は低く、コストの高い今、急いで進める必要はないのではありませんか。西側は盛土をせず、今の治水能力を守りながら、しばらく立ち止まるべきではありませんか、お聞きします。 高校改革です。今回の改革については、社会参画を促し、能力を伸ばすことができると。じゃあ今までの教育ではできないんですか。そもそもこの改革は、学校現場から出されたものなのですか。今年度も四月時点で小学校八人、中学校十二人、高校九人、支援学校十四人の合計四十三名もの教員不足が生まれています。現場は逼迫しています。教育に穴が空く状況がずっと続いている。 しかし、国は教職員定数を毎年削減し続けており、改善には程遠い状況です。この県議会にも毎年のように、学校現場を最もよく知る保護者や高校の教職員、大学の先生などでつくる山口県ゆきとどいた教育をすすめる会が、県民の署名をつけて県議会に請願をされています。 現場の声は、教員を増やしてほしい、教育条件をちゃんと豊かにしてほしいというものです。今回の六十二億円という補助金は、国の教育改革方針で縛らないで、全ての高校の教育環境の整備に公平に使えるよう、地方の裁量に任せるよう、国に求めるべきと思います。 先ほど拠点校で効果を上げて、それを全校に波及させるのだというお話もありました。しかし、これは県内でいえば、四校に対してしかこのお金は使えない。しかも、ハードに偏っている。そして、そういう使い方が縛られているのに、本当に全ての学校にその効果を波及できるのか。そして、それには時間がかかるわけです。こんな不平等な教育の在り方がありますか。もう私はとても信じられないです。 エアコンなども、先ほども質問がありました、体育館のエアコンの整備、環境整備も待ったなしであります。優先順位が違うのではありませんか。そのことを国に言うべきではありませんか。そのこともお尋ねして、二回目の質問といたします。(拍手) 副議長(河野亨君)藤井総合企画部長。 〔総合企画部長 藤井将志君登壇〕 総合企画部長(藤井将志君)河合議員の再質問にお答えします。 まず、知事の政治姿勢に関連しまして、緊急事態条項を憲法に書き込むことについて、知事が平和を守ることは、県民に対して必要と考えるが、改めて考えを伺うことについてです。先ほどの答弁の繰り返しになりますけども、憲法改正の必要性や具体的な内容は、国会での審議や国民的な議論と理解の深まりの中で定まっていくものであり、県として見解を述べることは差し控えるべきものと考えています。 次に、農業試験場跡地に関連しまして、西側のエリアのほうは急がず、このままにしておくべきではないかとの質問でございました。 西側エリアの今後の進め方につきましては、民間による利活用を促進するということとしておりまして、基盤整備を前提とした利活用と現況を生かした利活用の両面から、導入機能の具体的な要件の検討を進め、令和十年度以降の事業者の公募につなげていきたいと考えております。 副議長(河野亨君)大熊総務部長。 〔総務部長 大熊智美さん登壇〕 総務部長(大熊智美さん)予備自衛官等を兼業する場合に許可が必要とされていた理由及び許可を不要とする特例法は許されないのではないかとの再質問にお答えいたします。 まず、公務員の兼業についてですが、地方公務員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、職務の遂行に当たっては全力を挙げてこれに専念しなければならないことから、地方公務員法第三十八条第一項において、職員は、いわゆる兼業をしようとする場合には、任命権者の許可を受けなければならないと規定されています。 その上で、このたびの予備自衛官等兼業特例法では、地方公務員が予備自衛官等に任用等されるときには、招集に応じることを含めて、任用権者の承認を受けることができるとされており、承認の権限は任命権者にあります。 繰り返しになりますが、今後示される予定の国家公務員における承認の基準等を踏まえ、適切に対応してまいります。 なお、もとより、予備自衛官等に応募することは、個人の自由意思に基づくものでありまして、承認の権限は今後も任命権者にあることから、自衛隊の都合にあらゆる公務を従わせるものである等の御指摘は当たらないと考えております。 今回の補正予算の規模、内容では、臨機応変な対応が困難ではないか、さらなる柔軟な対応が必要ではないかとの再質問にお答えいたします。 先ほど御答弁しましたとおり、既に当初予算において、国の重点支援地方交付金を最大限に活用した物価高対策を講じている中、まずは当初予算とこのたびの補正予算の着実な執行、相談窓口での対応や制度融資などにより、県民や事業者の負担軽減を図ることが重要であると考えております。その上で、今後も県内産業の状況や国の対応等を注視し、必要な対策を適時適切に講じてまいります。 副議長(河野亨君)山本環境生活部長。 〔環境生活部長 山本毅君登壇〕 環境生活部長(山本毅君)PFASについての再質問にお答えします。 岩国市の市民団体が調査を実施した地点と同じ場所で調査しない理由についてのお尋ねであったかと思います。 繰り返しになりますが、PFOS等の調査地点は、国の選定要領に、河川や海域等において、排出源となり得る施設の下流部にある環境基準点を選定するよう示されており、それ以外の地点で調査を行うことは考えていません。 副議長(河野亨君)根ケ山副教育長。 〔副教育長 根ケ山耕平君登壇〕 副教育長(根ケ山耕平君)河合議員の再質問にお答えします。 この高校教育改革が、拠点校のみになるのではないか。また基金について、裁量でもっと自由に使えるように働きかけるべきではないかとお尋ねであったかと思います。 まず、繰り返しになりますけれども、拠点校における取組や成果を拠点校にとどめることなく、県内の高校に共有、普及していくということとしております。 それから、この基金については、支援期間の延長であるとか、活用範囲の拡大等の柔軟な運用をしてもらえないかということにつきましては、先日の政府要望等において、国に要望したところでございます。 副議長(河野亨君)河合喜代さん。 〔河合喜代さん登壇〕(拍手) 河合喜代さん 三回目の質問いたします。 今のPFASですけれども、国は環境基準点以外のところでしてはいけないとはなっていないですよね。その点だけお聞きします。 それから、農業試験場ですけれども、御承知のとおり、仙台駅前再開発は旧さくら野再開発を断念しました。建築コストが三割上昇、二〇二〇年から。本質的にはコストを上回るほどの収益が見込めない、商圏の魅力、ポテンシャルが低く評価された、建築コストはこの先も上がり続ける、待つほど不利になる、こうした判断からの断念と報道されています。 名古屋駅前の名鉄による再開発も、これは超大型開発となるところでしたけれども、白紙になりました、二〇二五年末。ゼネコンJVから人材が確保できないとの理由で入札辞退があったというのです。 今急いでこの事業を進める必要があるでしょうか。それよりも、今本当に目の前で困っている中小業者、そして年金も上がらない中で物価高に苦しむ県民のために、今、市町でも給付金を出しているところがありますけれども、こうしたところにこそ、県はもっと予算を使って県民の暮らしを守る、このことが必要なんじゃないでしょうか。そのことを改めて見解を求めておきたいと思います。 高校教育改革は、拠点校に、一校に十五億円も投入する計画なんですよ。工業高校では機械が古くて更新してほしい、これがしてもらえないとか、部活のバスの費用を何とかしてほしいとか、若い先生たちは、重たいものや激しいもの、長時間かかるものが若い先生に偏っていて、体力的、精神的に負担が重く辞めていっている。これが現場の現実、実態です。学校全体がオーバーワークになっているのです。 今は拠点校などで企業に奉仕する労働者、これを育成するのではなく、どの子にも豊かな教育を、平等な、公平な教育を、これを提供するのが行政の役割ではありませんか。そのことを改めてお尋ねして、私の質問といたします。(拍手) 副議長(河野亨君)山本環境生活部長。 〔環境生活部長 山本毅君登壇〕 環境生活部長(山本毅君)PFASについての再々質問にお答えします。 国は環境基準点以外で調査をしてはいけないと言ってはいないがとのお尋ねだったと思います。 この環境基準点は、水質の状況を効率的・効果的に把握して、環境基準の達成状況を評価するため、公共用水域である河川、海岸等において県が設定したものであり、県としては国の選定要領に基づき、環境基準点における調査を行っているところです。 副議長(河野亨君)藤井総合企画部長。 〔総合企画部長 藤井将志君登壇〕 総合企画部長(藤井将志君)河合議員の再々質問にお答えします。 農業試験場に関するところでございまして、再開発コストが増加して、事業開発等が止まっている中、今急いで進める必要があるかとの御質問でありました。 繰り返しの答弁になりますが、西側エリアにつきましては、民間による利活用を促進するエリアと考えておりまして、基盤整備を前提とした利活用と現況を生かした利活用の両面から、導入機能の具体的な要件の検討を進め、令和十年度以降の事業者の公募に努めていきたいと考えています。 副議長(河野亨君)根ケ山副教育長。 〔副教育長 根ケ山耕平君登壇〕 副教育長(根ケ山耕平君)河合議員の再々質問にお答えします。 高校教育改革について、企業に都合のよい人材育成になっているのではないかという御質問であったかと思いますが、繰り返しになりますけれども、今回の高校教育改革は、社会が大きく変化する中においても、生徒の主体的な社会参画を促し、一人一人の可能性を広げ能力を伸ばすことを目指すものであり、各学校におきましては、それぞれの学校の生徒に必要な力を踏まえ、学習指導要領に基づき教育活動を実施することとしており、御指摘は当たらないと考えております。 副議長(河野亨君)本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。 ───◆─・──◆──── 副議長(河野亨君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これをもって散会といたします。お疲れさまでした。 午後二時三十四分散会